鵜戸神宮入口下車
石段を登り下りして鵜戸神宮へ。
母は20数年前に訪れたことがあり、「懐かしい〜」や「こんなんやった〜」を連発していた。
若い頃を思い出し感慨に耽っているようだ。
海に突き出た亀石のくぼみに、小石ほどの運玉(5個100円)を投げ入れると願いが叶うらしい。
母は2コ、私は3コもらった。
ひとつ目のお願いは仕事のこと、ふたつ目は縁結び。やばい!入るどころか、かすりもしない!
残った一つ、もう一度仕事での願いを込めながら、ゆっくり投げる。
くぼみには入らなかったが、注連縄で囲まれた枠の中にかろうじて当たった。ほっ!
母の石は、というと2コとも枠の中に当たったようだ。
鵜戸神宮を後にした。
今度のバスを逃すと、次は一時間後だ。じっと待つ間、雨音がしんしんと響く。
すると、反対側からバスが来た。運転するのは飫肥でUターンしてきたであろうあの運転手さんだった。
右手を上げてこちらに手を振る。私たちも不安な状況を忘れ振り返す。
そのバスを見送った先に、すれ違いにバスが来た!
私たちは歓喜の声をあげ、急いで乗り込んだ。
「あの人は福の神やね」母が感心したように言った。 |